
朝夕の風がひんやりとして、ぐっと秋らしくなってきました。玄関先の桜の木も少しずつ色づき始め、日ごとに葉が落ちる量が増えています。毎朝、せっせと掃いても、またひらひらと葉っぱが舞い降りてきます。
そんな今朝のこと。ほうきを持って掃除をしていると、5歳児のNちゃんが元気に「おはようございます!」と登園してきました。私の姿を見るなり、「今日も掃除してるの?昨日もしてたよね」と一言。「葉っぱがいっぱい落ちてるからか~」と桜の木と地面をじっと見つめていました。
そして、次々に問いかけてくるNちゃん。
「どうして葉っぱが落ちるの?」「どうしてかなぁ」
「桜もお水を飲むの?」「毎日、お水をあげてるよ」
「ふーん・・・じゃあ、桜も生きてるってことだね」
その一言に、思わず胸が熱くなりました。
そう、葉っぱの色が変わるのも、落ちるのも、命があるからこそ。自然の変化を感じ取り、そこに「生きている」という気づきを重ねられる、その柔らかな感性に心を打たれました。
子ども達との日々のやり取りの中には、ハッとさせられるような発見や、深い気づきがたくさんあります。私たち大人が忙しさの中で見過ごしてしまいがちな季節のうつろいを、子ども達はまっすぐに受け止め、問いかけてくれます。
そんな子ども達の「どうして?」「なぜ?」という気づきや疑問を、これからも大切にしていきたいと思います。そしてすぐに答えを教えるのではなく「どうしてかな?」と一緒に考えたり、調べたりする中で、子ども達自身が答えに近づけていけるような関りを、これからも心がけていきたいと思います。