12月になり、やっと冬が到来し寒さが増してきました。午睡がなくなったゆり組さんは、戸外で元気に遊んでいます。ケイドロやドッジボール、縄跳びやスケーターなどで体を使った遊びを楽しんでいます。そして、いよいよ発表会が近づいてきました。今年のゆり組さんの演目は鼓隊と劇をします。
<鼓隊>
憧れの太鼓を出して、はじめて触れた時のみんなの表情はとても嬉しそうでした。まず、小太鼓、中太鼓、シンバル、そしてダブルにトリプル!簡単なリズム打ちをみんなで合わせてみたり、友達に聴いてもらったりしながら、楽器遊びをしていきました。そして、いざパート決め!「あれがしたいなー」「やっぱりこっちがいい」など、1人ひとりの気持ちは様々でした。いろいろ触れてみて自分たちで決めて欲しいと思いました。やりたいこととできることの狭間で、「やっぱりできん」「こっちがいい」という気持ちの揺れを経験しながら1日30分の練習を重ねていきました。

繰り返しの練習の中で「曲をよく聴く」「音を合わせること」もだんだんできるようになり、どんどん上達してきているのが自分たちも感じるようで、練習の表情も真剣そのものです。友達との絆を感じながら達成感を味わい、団結心が育って欲しいと思います。この曲「ドラゴン・クエスト・マーチ」は自分探しのテーマといいますが、卒園を控え、成長していくゆり組さんにぴったりの曲だと思います。
<劇>

劇は先日お配りした冊子『吉備津彦と温羅』という桃太郎伝説のおはなしを参考に創作劇をします。夏に「うらじゃまつりの踊りを見た」という話から踊ってみたいという声があり、S先生との「踊りの時間」にみんなで「うらじゃ」を踊りました。大変お気に入りで、ダイナミックで迫力のある曲に合わせて前後左右に動きながら踊っています。

『泣いた赤鬼』の絵本の読み聞かせの時に、「悪い鬼ばかりじゃないんだ」という声がありました。『桃太郎』に出てくる鬼の名前は温羅!「うらじゃ」の「温羅」ということが分かりました。また、岡山市から配布されている絵本の冊子の読み聞かせをしました。「うらが可哀そう」「うらはほんとはいい人だ」「百済の王子?」などという、気付きや共感の声も聞かれました。少しずつ温羅に興味を持ったり関心も強くなってきたりして、劇で「やりたーい!」ということなりました。劇中での人気のシーンは、戦いやキジや鯉になって逃げる所。そして、あぞ姫との淡いロマンスのシーンは大盛り上がりでした。「きびだんご食べてね」「おいしいよ」のシーンは劇にも取り入れました。


背景や大道具小道具も一緒に作りながら、みんなで劇を作っていきました。台詞は発達に合わせて言いやすいものに変えています。子どもたちが自分で考えて身振り手振りで表現して見る人が分かりやすいための工夫をし、一人一人が役になりきって表現しようとしています。また、ナレーションもしながら、子どもたちだけで劇を進行していきます。どうぞお楽しみに!
岡山の歴史や文化に触れ、生まれ育つ町の良さを知ったり益々愛着をもって好きになったりして、自分たちが住んでいる所を大切に思う気持ちが育って欲しいと思います。そして、桃太郎のように強く、優しく、思いやりのある子に成長してほしいです。